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RICOH GR3をWebカメラ化したメモ

id:mstssk の周囲にも一眼レフ持ちがちょこちょこいて、Webカメラ化をやっているみたいなので羨ましいなーと思っていたら、自分が持っているRICOH GR3でもWebカメラ化ができそうと書いている人を見かけのでやってみたら出来た。という話です。

bbs.kakaku.com

GR3にUSA-PHD01を接続

どうするのか

GRなら無条件で買うので、特にGR3のスペックをそこまで確認していなかったのが悪いんですが、この子はUSB Type-C端子からDisplayport alternate modeで外部映像出力をしてくれます。背面の液晶に表示する内容がそのままDisplayport出力される感じです。

なので、上記の価格.com掲示板にレスを付けている方の言う通り、Displayportの信号をうまい事変換してやればよいわけです。

GR3 → DP-HDMIアダプタ → HDMIキャプチャーボード → MacbookPro

撮影時のインジケータ類の表示も出力されちゃいますが、それはDISPボタン何度か押せばトグルして消せます。

必要なもの

DP-HDMIアダプタ

ミヨシのUSA-PHD01。
USB PDに対応しているのでGR3に給電しながらカメラが使えます。
というか、こいつ自体も給電が無いと動作してくれない様子。 www.mco.co.jp

HDMIキャプチャーボード

HDMIの信号をUVC(USB Video device Class)として扱えるようにしてくれるデバイスが必要です。 PCからは普通のWebカメラのように認識されるようになります。

まともなものを買うと2万円くらいするのですが、とりあえずお試しということでAmazonの2千円台の安いやつを適当に購入。 Amazonの販売者情報ページを見る限り、深センのZasLukeというよくわからんメーカーのです。

注意点として、Macに繋げる場合はちゃんとMac対応を謳っているものを買いましょう。 これを買う前に別の製品を「Winのみサポートって書いてあるけど、Webカメラの規格なんて一緒だし行けるやろ」と思って本当にテキトーに購入したら640x480サイズの映像しか受信できなくてつらい思いをしました。しかも16:9の映像を640x480で入力してくるから完全にアスペクト比おかしいし…

給電

USA-PHD01にUSB PDで給電する必要があります。
もともと持っていたAnker PowerPort Atom PD 2を使いました。 もちろん、USB Type-Cで給電できれば別のものでもよいです。 ただし、給電量には注意(後述)。

www.ankerjapan.com

その他

三脚として卓上に置くので小さめの↓を購入。

しかし、小さすぎて下にマンガを何冊か重ねて高さを稼いだり、ホットシューにアダプタ無理やり付けて伸ばしたりする羽目になりました。 他の人はクリップ型のカメラ雲台で吊り下げるようにしている人が多いみたいですね。

使ってみた結果/使用上の注意

残念なことに、購入から5日でキャプチャーボードが壊れました

ちゃんと使えてはいたので満足はしていたのですが、安物だったのでさもありなんという感じです。
USBに繋いでいる間ずっと妙に発熱していてヤバいなと思い、使っていないときは抜くようにしていたのですが、5日目に忘れて繋ぎっぱなしにしていたときにオシャカになりました。

映像について

カメラの設定次第ではありますが、Webカメラよりやはりかなり画質は良かったです。 使っているところをスクリーンショット撮る前に使えなくなってしまいましたが。

Webカメラは照明の光でどうしても全体が白っぽく写ってしまったりしますが、GR3では当たり前ながらちゃんと露出や絞りを調整して撮影できます。
Webカメラとして使っているときはマニュアルモードにして絞りなどを固定して使うとよかったです。そうしないと写っている自分が多少動いたときにいちいちフォーカスや絞りが変化して大変でした。

給電が足りない

給電には気をつけましょう。

60Wまで出してくれるし大丈夫やろと思ってAnker PowerPortにMacbookPro 13'とUSA-PHD01をそれぞれ繋いで使っていたのですが、これではUSA-PHD01への給電が足りないようで、使っているうちにどんどんGR3の電池がなくなっていくというタイムリミットありのWebカメラになってしまいました。
リモートでミーティングしたり人狼しているときに「電池がなくなりました」というメッセージと共に俺の姿が消えるのを見た人が何人かいます。

アスペクト比はPCのソフトウェア側でなんとかする

安いキャプチャーボード使っていたせいかもしれませんが、受贈する側のソフトウェアが映像のサイズまたはアスペクト比を指定していないと16:9が4:3になってしまって細長い映像になってしまいました。自分でMediaDevices.getUserMediaでやってみたら、サイズのパラメータなしだと4:3にされて細長になり、16:9のサイズを指定すると整った絵になりました。 また、getUserMediaで1280x720より小さいサイズを指定して映像を取得しようとすると、縮小するのではなく真ん中あたりを勝手にクロップした映像になるという罠も(どこまでがデバイスのせいで、どこからがブラウザやOS・ドライバーのせいか切り分けできていない)。

例えば、Zoomは16:9がデフォルト設定なので問題なく使えましたが、Google Meetはデフォルトでは縦長になっちゃってました。 Google Meetも設定をいじればよかったのかもしれませんが、試していません。

Google Meetで縦長になってしまった問題は、Snap Cameraを間に挟むことで解消しました。

snapcamera.snapchat.com

Snap CameraはWebカメラの映像にフィルタをかけた映像を別のWebカメラのデバイスとして扱えるようにするツールです。 Snap Cameraを通して出力する映像はデフォルトでは1280x720(16:9)になっているので、フィルタ無しでSnap Cameraを通すことでアスペクト比がおかしい問題を回避しました。

もっと動画配信やカメラに詳しい人はSnap Camera以外の回避方法を知ってそう。

ちゃんとしたキャプチャーボードを買おうか迷っている

とりあえずで買ったキャプチャーボードが壊れたので今GRはただのカメラに戻っています。

以下は、今度はちゃんとしたキャプチャーボードを買おうかなー、どうしようかなーというメモ。

動画配信やっている人たちのなかでは、キャプチャーボードといったらAVerMediaElgatoらしいので、その2社から自分のニーズに合っているものをピックアップした。

条件は、Mac対応・UVC・比較的最近のモデルであること。

UVC非サポートでもWebカメラとして使えたりするデバイスはあるそうだが、WindowsなのかMacなのかでまた変わってきそうなので、安全側に倒してUVC前提で探してます。 汎用的な規格に沿ってた方がいいでしょ、たぶん。

Elgato Cam Link 4K

名前の通り、カメラの映像を変換してつなげるためのデバイス。 使いたい用途にドンピシャの製品。だいたい2万円。

www.elgato.com

似た製品でもっと安いものはあるけど、安いものを買った結果5日で壊れたから、まともに使えるものを買うにはこのあたりが最低ラインなんだろう。

非4K対応版の旧Cam Linkはもう販売していないみたい。

ちなみに製品ページにはUVC対応かどうか書かれていないが、サポートページの方に書いてある。 help.elgato.com

Elgato Game Capture HD60 S+

同じくElgatoのデバイス。こちらはゲームキャプチャー用で、HDMIパススルーに対応している。

せっかくキャプチャーボード買うならゲームキャプチャーもできるやつにしようかなーと迷ってこちらもピックアップ。

www.elgato.com

UVC対応についてはサポートページ参照。 旧モデルのHD60 SはUVC非サポートという罠。

help.elgato.com

HD60 SとWindows環境でそのままWebカメラとして使えたという方はいる様子。

AVerMedia Live Gamer Ultra GC553

HD60 S+と同じようなスペックのAVerMediaの製品。 価格はAmazonではこちらのほうが1000円くらい安い。

https://www.avermedia.co.jp/jp/product-detail/GC553

HD60 S+に比べるとこちらのほうがパススルーできる最大解像度が高い。

ちょうどHD60 S+とGC553の比較について説明している動画を見かけたのでURLを貼っておく。
https://www.youtube.com/watch?v=OLLYkcgW9Ic

AVerMedia Live Gamer Portable 2 PLUS - AVT-C878 PLUS

あっ、これ見たことある!と思ったけど、見たことあったのは旧モデルの「Live Gamer Portable 2」の方だった。 この旧モデルが2016年発売で、以前からこれを使って https://stat.ink/ を使っている人を見かけていた。

https://www.avermedia.co.jp/jp/product-detail/GC513

AVerMedia ライブゲーマーエクストリーム GC513

AVerMedia ライブゲーマーエクストリーム GC513

  • 発売日: 2019/09/06
  • メディア: Personal Computers

これは2018年発売のマイナーバージョンアップモデル。名前にPLUSと付いている。

UVCサポートはもちろん、ハードウェアエンコードもサポートしていて、こいつ単体で動画キャプチャできるすごいやつ。

 

他にもたくさんあるけど、UVC対応を確認できなかったりしたものは省いているのでこんだけ。

用語メモ

  • ハードウェアエンコード
    • キャプチャデバイス自体に録画機能がついているもの。SDカードにMOVファイルとして保存したりする。
  • ソフトウェアエンコード
    • キャプチャデバイスHDMI信号をPCへの入力に変換するだけで、録画はPC側で何かしらのソフトウェアを使って録画する必要があるもの。
  • パススルー
    • HDMIの入力を出力から(ほぼ)ラグなしで出せること。あくまでHDMI信号の話で、PCへの入力は遅延する。PC側の性能にも寄ったりするらしい。
  • UVC: USB video device class